退会の止め方

塾経営

なんてこったい!

6月に浪人生が一人退会したあとは、順調に生徒数と売り上げを増やしてきた何某でしたが、11月は2名も退会が出そうです。
まさに『なんてこったい!』

高校生1名と中3生1名の退会です、よりにもよって一番単価の高いところ(涙)
二人合わせて約8万円弱の減収となります。

これのリカバリーをしようとすると、もう今から中3生は入ってきませんので、単価17600円とすると4.5名必要です。

ガッデム!

バルス!

先日一人入塾したので、傷をいやすためにはあと3名!
幸い中1から体験希望の声が上がってきているので1名は希望的観測によると確保。
あと2名今月中に問い合わせ来ないかなぁー・・・・

退会理由分析

実はこの2名、成績はちゃんと上がっているのです。
どちらかと言うと爆上がりに近く上がっています。

にもかかわらずなぜ辞めていくのか?
ちょっと理由を挙げていきましょう。

ケース1、高校生の退会

この子は4月に入塾して、オンライン指導をしていた生徒です。
入塾時は真ん中より少し上くらいの成績でしたが、最近は学年50番以内に入るようになっています。
ちなみにこの生徒が通っている高校は50番以内だと九州大学が合格圏内になるレベルの高校です。

なんでそれでやめるの・・・

いろいろあるみたいですよ・・・

どうやら、話を聞くと反抗期真っ只中。
勉強のストレスのせいか、相当母親にきつく当たっているらしいのです。

それで母親が耐えられなくなり、しばらく勉強から離れさそうかと言う感じでした。

それ塾関係ないんじゃ・・・

まぁそうかもしれませんが、いろいろ思うところあるんでしょう。

とりあえずなだめながら思い直すように言ってみましょう。

ケース2、中3生の場合

このは5教科の合計が120点ないところからの入学でした。
それを200点まで上げたのですが、まさかの退会。

一応理由を聞くと、個別指導に行きたい・・・

そんなに上がってるのに辞めるの・・・

なんでなんでしょうね?一か月間無料体験して納得して入塾したはずなんですが。

よくわからん退会です。
成績が上がっていないなら話は分かるんですが、きっちり上がっている状況での退会です。
この子の場合考えられる原因は『勉強させすぎた』と言ったところでしょうか?

きっと緩くて優しそうな個別指導に逃げたんじゃないかと思います。

その子、また下がるんじゃないの?

まぁ、うちでやっていた事と同じレベルの内容を個別指導でやると90分3コマ×6日になりますんで、月謝が30万くらいになるんじゃないでしょうか・・・。そのくらいしないと点は下がるレベルの子なんで。

でもどうやら、勉強場所としてうちを使いたいと思っているようです。
一応スタディサプリ単科生として残すことは可能っぽいですが、空きコマもあることですしこの際個別指導やってあげようかなと思っています。

退会の止め方

北風と太陽のごとし

まだ止まっていませんが(笑)私流の退会の止め方を簡単に書いておきましょう。

まず大前提として、辞めたいと言ってきた場合私は『いいよー』と超軽く言います。

とめんのんかーいいぃぃ!

止めませんねぇ。

だって、生徒からしてみれば『やめたい』と言うのにも相当なエネルギーを使っているはずなんです。
もう心はカッチカチの防御態勢に入っているはずです。

それに向かって、何を言っても無駄。と言うか逆効果なことも多いでしょう。

何を言われるかビクビクしながら勇気を出して『やめたい』と言ってきた生徒に対して、まずは相手を肯定してあげましょう。
そうすれば、鋼の鎧が脱げます

これでやっと話を聞く体制になるわけです。
で、月末まではちゃんとくるんよ!と言って家に帰します。

2日後くらいに理由と今後を聞く

たぶん拍子抜けしてるんじゃないでしょうか。
塾によっては猛烈に引き止めたりしますから。
家に帰って何を言っているんでしょうね?

『おかぁさん、先生にいいよーっていわれた』

みたいなこと言ってるんじゃないでしょうか。
逆に保護者もびっくりしているかもしれません。

結構ママ友トークで○○塾はやめるとき大変!とか言う話題が出るわよ。

でしょー

これでもうノーガードになります。

私はここで初めて理由を聞きます。
転塾を考えているのであれば、評判の良い塾を教えてあげたりします。

そうやって色々情報を引き出すことが出来れば、退会を止めるためのヒントを得ることが出来ます。

策士ね

ただし、ちゃんと指導していることが前提ですよ?ちゃんと指導していない人にこんなことをする資格はありません。

情報がそろってから勝負

すべての材料がそろってから退会を止めに行きましょう。
交渉のカードがそろわないうちにテーブルについても勝ち目があるわけがありません。

今回のケースは話をしていく中で、一斉授業が難しくて理解できないから個別指導に移りたいと言うのが本音だったようです。
おそらくこちらから個別指導を提案すれば退会は止まるでしょう。

しかし、提案の仕方はデリケートです。
私の場合は

『そんなに個別指導がいいなら、特別におれがやってやろうか?』

とあくまで、特別にあなただけやってあげるみたいなオーラを出します。

常に成功するわけではありませんが、ここまでつなげることが出来たら7割がた退会は止まっているよう覚えがあります。

止めるべき退会と止めない方がいい退会

個々の判断は難しいです。
極論的には誰も辞めさせないのが一番なのですが、私の判断基準は一つです。

『その子を残すことによってほかの子に迷惑がかかるかどうか』

です。

例えば、授業中に騒がしくて邪魔になるこの場合は本人が言い出す前にこちらからやめさせるべきです。
ですが、『授業についていけない』や『勉強のやる気が出ない』などは講師側の力不足の可能性が高いので、安易に退会させるべきではないでしょう。

ここら辺の判断は校舎のカラーを基準に考えてみると良いかもしれません。

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